卒乳や断乳と呼ばれる、おっぱいの卒業。
- いつ頃やめたらいいのか?
- いつまで吸ってるのか?
- どうやめたらいいのか?
様々な疑問や葛藤があるかと思います。
助産院では、おっぱいの卒業の後の、おっぱいケアも行なっています。
たくさんお仕事してくれたおっぱいは最後、ケアでお掃除させていただいてます
たくさんのおっぱいの卒業に関わってきましたが、どの親子も、本当にそれぞれの終わり方をしてきました。
その中で、最近印象に残った関わりを、紹介させていただきます。
授乳期のママさん、おっぱいの卒後を考えているママさんに、参考になったら嬉しいです。
K君のおっぱいの卒業
K君は、生後3ヶ月頃から、おっぱいケアの時にお会いしてきました。
1歳半を過ぎて、断乳を決断されたお母さん。
K君はおっぱいが大好きで、たくさんおっぱいを飲んでいました。
おっぱいの卒業は、お母さんが本当にやめたいと思った時がやめ時。
おっぱいをやめた時は、お子さんも初めての経験なので、泣いたり暴れたり、夜寝つけなかったり、ストライキがあります。
家族の協力が得られる期間を調整して、卒業の日を決めました。
おっぱいもやめた後はガチガチに張ります。岩のようにガチガチに硬くなり、とても痛いことがあります。
勝手に出てきた母乳をK君のお姉ちゃんが舐めて、
「あま~いK君、こんなに美味しいの飲んでたら、そりゃやめられないよね!」
と感激していたそうです。
とっても美味しい母乳をあげられていたんですね
ケアをしながら、やめた後の反応や家族の様子を話してくれました。
おっぱいが大好きだったK君。
卒業の日から泣いたり、寝つけなかったり。
もともとあまり離乳食も食べない方だったようですが、ショックだったようでご飯を食べてくれない。
落ち込んでるみたい。何か思い出したように、急に泣いたりします。
お母さんから、これで、やめて良かったのか、、まだやめるの早かったのか、、というメールをいただきました。
助産師の大先輩から教わったことですが、お子さんは初めて経験するものは怖いもの。
だから、泣いたりイヤイヤ、してしまうもの。
でも、お子さんは全て分かってる。
私たち大人も、未知の事って怖いですよね。急に大好物がもう二度と食べられないと言われたら、私たちも抵抗しますよね
K君はチーズやヨーグルトなどは食べてくれるということだったのですが、食べる種類が少ないながらもちゃんと栄養価のある食べ物を食べてくれています。
お子さんはちゃんと本能的に、その時必要なものを選んで食べれます。
お子さんは全て分かってるひとりの人。
いやだいやだは、最後のプレゼント。
だから、お子さんを信じてあげて。
そう、伝えさせていただきました。
おっぱいはもうないけれど、周りはたくさん美味しいもので溢れています。
いつでも美味しいものが食べられることに感謝です。
これから、いっぱい美味しいもの食べようね。
お子さんは、もう分かってますね
ストライキは3週間近くかかったかな?
お母さんとしては、長く感じたと思います。気持ちが揺れるのも、当然です。
でも、その葛藤する気持ちを話してくれたことが、嬉しかったです。
しばらく経って、勝手に出てきた母乳をお母さんが舐めたら、美味しくなくなってたようです。
これは、もうあげられないな、と気持ちも落ち着いてきたようです。
それだけ、おっぱいをやめる時は、覚悟がいるものなんですね。
いつかは、独り立ち。おっぱいはいつまであげるかは、正解不正解はないんです。
だから、お母さんが本当にやめたいと思った時が、やめ時。
おっぱいは始めると時も大変だけれど、やめる時も本当に大変。
お母さんもお子さんも、一つの試練の時です。
でも、この大変な時期を乗り越えたら、一つ大人になったね、お母さんも、授乳生活、お疲れ様、お互いに感謝です。
そして、授乳生活を見守ってくれた家族にも感謝です。
私もそんな大切な時期にお手伝いさせていただけることが感謝です。
これからも色々な思いをする授乳生活に、寄り添わせていただきたいと思います
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